ヤマメ日記

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昨日静岡県下は梅雨に入った。

平年より3日遅い梅雨入りだそうだ。

梅ヶ島はかつての駿河の国というよりむしろ甲斐の国に似た気候風土を持っている。

太平洋の湿った空気を受けながらも、上空の寒気にしばしば影響され荒天に晒される。

ヤマメの管理で一番気を遣うのが水である。

エサなど一日二日遣らずとも何ともないが、半日の水の濁りでヤマメは大量死に至る。

この梅雨の時期と秋の台風シーズンはヤマメを管理する者にとって、気を許せない時期となる。

 

夜、夜中、突如としてケータイに防災情報が入る。

「静岡市葵区強雨36mm/h」・・・最も悩む時だ。

「行こうか、寝ちゃおうか・・・」

時間雨量40mmを超えれば、自分の中で見に行くことに決めているからだ。

「まあ大丈夫だろう・・・」、としばらくは布団の中にいるが、もう寝付けない。

止むに止まれず、一念発起して見に行くのである。

「魚魚の里」がある日影沢は拙宅から車で5分。決して遠くはないが、その間が真っ暗闇である。

山間部の夜は街中と違い、闇と言ったら本当の闇だから人の目では何も見えない。

ヘッドライトの照らす僅かな視界だけに異様な“モノ”がいるんじゃないかという思いについつい車の後部座席に目をやってしまう。

「武田の落武者・・・?」、「金堀衆の悲痛な呻き・・・?」、大人になっても怖いものは怖いのだ。

そうこうして着いてみれば、生簀は多少の濁りで済んでいた。

昨年孵化した稚魚にも影響はなく、しばらく様子をみて家に戻る。

 

翌朝、再び来てみると道路わきに一匹のハクビシンが死んでいる。

昨夜の豪雨を心配して見に来た親方が車で引掻けたものだ。

ヤマメに異常は無かったものの、一匹のハクビシンの事故死がこの度の豪雨の残した傷跡となった。

 

 

 

 

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